10月17日の朝刊に『集会自粛勧告も検討』厚生省行動計画策定へと大きく報じられました。
世界的に警戒感が強まっている新型インフルエンザの出現に備え、大規模な集会や渡航の自粛勧告、専用ワクチンの優先的な生産など、発生時の対策を具体的に示す初の全国行動計画の策定に着手した。発生状況を深刻度により数段階に分け、段階ごとに国が取るべき措置を規定する。近く取りまとめる方針で、都道府県はこれを元に各地の実情にあった計画を作る。
最大の特徴は、発生場所や感染の広がりに応じた対策を取る点。国内の一部地域で発生した場合は、患者の家族や医師に予防投与を実施する。全国に広がった場合は拡大防止のため、大きな集会の自粛や学校閉鎖の措置を取り、渡航自粛の勧告も検討する。
新型のウイルスが出現した場合、世界で7,400万人が犠牲になる恐れがあると推計。国内については、厚生労働省が全人口の25%が新型に罹患すると想定し、死者は16万7千人、入院患者は53万人と試算している。
同省は「特効薬」ともいわれる抗インフルエンザ薬タミフルの備蓄や病床確保に取り組んでおり、ワクチン開発も国内外で進行中だ。
しかし、新型に変異する可能性がある高病原性鳥インフルエンザウイルスは、トルコで家禽(かきん)の感染が最近確認され、欧州へもリスクが波及。さらにベトナムの患者から、タミフルに耐性を持つウイルスが検出されるなど、自体の悪化が懸念されている。(愛媛新聞記事より)
大規模な集会を何故自粛規制するのかというと、咳をすると、眼には見えない無数のウイルスや細菌をふくんだ細かい水滴や霧が飛び散るからです。その速さは時速100Kmを超え、飛ぶ距離も2~3m、時には4~5mにも達し、くしゃみの場合は、さらに量も勢いも激しく、これらの細かい霧はかなりの時間、空中を漂っているそうです。この咳、くしゃみによる飛沫空気感染は、眼では確認できませんので、日ごろの十分なうがい、手洗い、流行期のマスク着用での感染予防を励行することが必要不可欠です。
ウイルスであれ細菌であれ、上気道の粘膜に付着すると身体の抵抗力では処理できず増殖が始まって風邪を発病させます。多くの人が風邪をひくと、増殖したウイルスが咳やタンに混じって蒔き散らかされるので学校や職場やイベント会場が格好の中継所となります。大量のウイルスが粘膜に付着すれば丈夫な人でも発病してしまうのです。