私たちの身体を構成する60兆の細胞は、新陳代謝により1年間で殆ど入れ替わります。その新陳代謝を繰り返す中で、多い人で3秒に1個、少ない人でも30秒に1個の確率で細胞がガン化すると言われています。
私たちが80歳になるまでに、10億回もガン細胞ができる可能性があるわけです。1個のガン細胞が倍倍に分裂増殖を繰り返し、10回で1000個、20回で100万個、30回で10億個に増えます。ガン細胞が10億個で約1gの重さ、この状態で初期ガンと診断されます。これまで増えるのに10年以上時間がかかっています。
そこからガンは急増し、数年で40回の分裂回数になり、ガン細胞は、1兆個(1Kg)に増殖します。ここまでになると末期ガンです。
このガン細胞の増殖を抑えているのが自分の身体を守る、免疫機能です。身体の防衛軍(白血球のマクロファージやリンパ球)がその役目を果たします。
最近では、この免疫機能を司る白血球をはじめ重要なものが小腸で造られているという説が強くなってきています。
赤ちゃんが生まれ出てきた時は、無菌状態にちかい状態ですが、すぐにいろいろな細菌が胃腸官無いに住むようになります。それが腸内細菌とよばれるもので、その種類は300種類以上・約100兆個で重さは1Kgになります。
私たちの調から毎日出ている「便」は、全部が食べ物のカスのように思われていますが、「便」を乾燥させると約1/3~1/2が(生きているか死んでいるかは別にして)腸内細菌だといわれています。
この腸内細菌は、私たちが食べる「食事」を餌にしています。良い食事を続ければよい菌(善玉菌:乳酸菌)が増え、悪い食事を続ければ悪い菌(悪玉菌:大腸菌、シュードモナス菌、ウエルシュ菌など)が増えるというように、自分の毎日の食生活が直結します。
ガン細胞を攻撃し、死滅させてくれる私たちの味方が、免疫力の「白血球」です。この「白血球」が元気だとガン細胞を死滅させることが出来ますが、加齢、ストレス、生活習慣の乱れ、運動不足などによって腸が弱り同時に「白血球」の本来の元気がなくなってきます。
つまり、現代社会は、ガン患者が急増する環境といえるのです。「白血球」がガン細胞を攻撃する力のことを、「免疫力」と説明しましたが、この「免疫力」を飛躍的に高めるのが、乳酸菌です。 腸内細菌改善用の乳酸菌には、種類がいろいろあります。その乳酸菌に含まれる菌体数で効果の差がでます。
身体のバランスを崩している人は、腸内に悪玉菌が増加し免疫力を低下させていることが多く見受けられます。病気の状態によっては腸内改善が急がれる場合があります。
当院で使用する乳酸菌は、1ヶ月服用分を例にあげますと、菌体数1,500億個で5,500円、菌体数3,500億個(20,000円)、菌体数8,000億個(40,000円)、菌体数2兆4,000億個(75,000円)の種類があります。100兆個の腸内常在菌のほとんどが悪玉菌をになっている場合には、善玉菌に変えるためにかなりの費用と時間が必要になります。
常日頃から腸の中をきれいにしておくことが「免疫力」をたかめることになり、同時にガン予防の大きな働きをします。
明日は、腸をきれいにするお話をします。