ハーバード大学の元講師T・バーニーは『胎児は見ている』(小林登訳・祥伝社)という本の中で、ある教授がおこなった次のような臨床実験の話を紹介している。
その教授は、20年以上前に自分が産科医として分娩に立ち会った4人の男女を催眠状態にし、生まれてきたときの頭や肩の位置についてたずねた。
これは母親も知らない事実だったが、そのうちの一人は、頭がどのように回転したか、肩がどんな位置にあったかなど、自分が母親の産道を通って生まれてきたときの様子をことこまかに証言。なんとその内容は、教授が保存していた分娩記録とみごとに一致していたというのである。
実は、日本でもこうした例は報告されており、赤ちゃんが誕生の瞬間を記憶していたとしても何の不思議がないとする説もある。
たしかに、赤ちゃんは生まれたときにはすでに400hグラムほどの脳ほもっている。その脳は、当然ながら生まれる以前から活動していたわけで、なかにはすでに記憶するための装置が完成している赤ちゃんだっているかもしれない。
このあたりのことは、まだ結論が出ていないが、もしもこうした超早熟の赤ちゃんむがいるとすれば、親としては、うかつに赤ちゃんの前で夫婦喧嘩もできなくなる?
私の手元にある『前世を記憶する子どもたち』には世界各地から寄せられた2000もの生まれ変わり事例を長年にわたて徹底的に調査する米国精神科教授と共同研究者達の検証報告が書かれています。
『前世を記憶する子供たち』 イアン・スティーヴンソン著 笠原敏雄訳
日本教文社 平成2年初版 2,900円