認知症は、初期の段階で治療すればある程度進行を止められるといわれている。でも初期の段階で症状を見つけるのは至難の技である。
症状が1日中出るようになると誰でも気がつくのだが、初めのうちは症状が出ている時間の方が少ないのだ。
物忘れの回数が少し増えても『歳だから・・・・』と片付けてしまう。健常者でもみんなその傾向がある。メガネをさがしたり、鍵を探したり、財布をさがすことは誰でもある。その一つ一つの原因をチェックすることなどは誰もしない。
食事を今済ませたばかりなのに『食べてない』とか、昨日のことを全く思い出せないような状態になると、すでに手遅れ。
嫁と姑の関係にもよる。実の両親には何でも言えるが、嫁ぎ先の両親には中々「少しおかしいよ」とか「病院へ行ったら」とは言えない。会社へ出かけて両親とすごす時間が殆どない息子には異変を伝えても、日常活動を知らないからまったく理解できないのだ。
同居していてもそのような状態だから、親子別居の場合は初期発見がとくに難しい。不老夫婦一緒にボケる場合もあるのだ。
認知症の症状は、最近の記憶から消えていく。過去の記憶は鮮明だからだまされる。新聞を読んたりテレビを観ても一緒に感動したりその説明ができる。しかし、新しい情報は憶えていないから、連続ドラマのようなものは、つながりがまったく分からない。
私の母も「何だかおかしい」と周囲が気がつき始めたときには既に遅かった、それでも病院へ行くことをまだ躊躇していた。
続きはまた明日・・・・・・