働くことは、「ロール・プレイング・ゲーム」だと考えてみる
働くことを、RPG(ロール・プレイング・ゲーム)のようなものだと考えてみると、どうなるでしょうか?
RPGとは『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』などの大ヒット商品で知られているように、自分が主人公になって、ロール(役割)をプレイする(演じる)ゲームのことをいいます。通常は、まず町やお城などを歩き回って、さまざまな人々と出会いながら情報を集め、時には大切な仲間にめぐり合います。そのうち、進むべき道や行くべき場所がわかってきい、その目的地を目指して移動します。
すると、途中で「ザコキャラ」(ザコのキャラクター)と呼ばれる弱いモンスターが沢山現れるので、それらを剣や魔法などでやっつけながら進みます。
モンスターをやっつけるたびに、経験値と呼ばれる点数が貯まって、自分が強くなったり、新たな技術を身につけることができます。また、モンスターをやっつけるたびに、なぜか所持金が増えたりもします。
やがて、苦労しながら目的地に着くと、たいていは「ボスキャラ」(ボスノキャラクター)と呼ばれる強いモンスターが待ち構えており、そいつを見事にやっつけると、物語が大きく展開して、次のステージへと進むことになります。これら一連の作業を繰り返しながら、主人公である自分を成長させていき、自分の成長に伴って展開する物語を楽しむのが、RPGの醍醐味だといえるでしょう。
さて、職場で仕事をしている自分を、RPGの主人公だと思いながら眺めてみると、苦境にある自分を、客観的に見ることができるようになります。
日常のつまらぬ雑用のように思えていた作業が、自分を少しずつ成長させるために用意してある「ザコキャラ」のように見えてきます。
目の前に立ちはだかるボスキャラ(困難な仕事やいやな上司)を攻略して先に進むにためには、日常のなかで次々に遅いかかつて来るザコキャラのような仕事をキチンと片付けることによって経験値を貯め、自分を成長させておかねばなりません。そうしないと、いざボスキャラに出会ったときに、やっつけるだけの経験値や能力が身についていないため、あっといまにやっつけられてしまうでしょう。