私の生きる生活の場はとても小さく底の浅いものだった。それを大きくしてくれた師が10人くらいる。
中でも竹内武城さんは特にお世話になった。私の生活の器を10倍いや100倍にしてくれた。その竹内武城さんについては、昨年12月19日~21日の日記『1枚の賀状が開いた未来』に記しているT社長のことだ。
私は、もし竹内武城さんにお逢いしてなかったら心の貧しいサラリーマンで終わっていたかも知れない。俳句界で孤高と歩まれていた武城先生の世界は、余りにも高すぎて私には理解できなかった。不勉強は勉強すればいいのだが間に合わなかった。
平成1年7月7日、散策中にわき見運転のトラックにはねられ不慮の死を遂げられた。その数日前に、奇しくも【辞世の句】になった黄睡蓮の句を遺されている。黄睡蓮が咲き、梅雨の頃になるとひとしきり竹内武城さんが恋しくなる。もう一度お逢いして二人でお酒を飲みながら語り明かしたいと・・・・・・
黄睡蓮を観ながら、雨の音を聴きながら『一期一会』の言葉を、今心で深く噛しめている。