この歌に惹かれてCDを2枚と楽譜を取り寄せた。巡り逢いとは不思議なもの。逢うときにはおそろしいほどの吸引力と、そして逢うと絶対に離れない完全な接着断面を持っているものだ。
私はこの有名な詩を詳しく知らなかったし、作曲者の新井満という作曲者をまったくしらなかった。
原詩は英語で、作者は諸説あるが不明。英語圏ではかなり知られた作品で、1977年、映画監督ハワード・ホークスの葬儀で俳優ジョン・ウェイン が朗読したり、1987年ワシントンで行われたマリリーン・モンロー25回忌追悼式で朗読されたりしている。また、1995年IRAテロの犠牲になった英国軍兵士が自分の死後に開封するように両親に託した手紙にも記されていた。
最近では2002年9月11日、米国同時テロⅠ周年追悼式典で、父親を亡くした11歳の少女が“まるで父親が耳元でささやいてくれているようだ”と前置きして朗読している。
この『千の風になって』の日本語詩は、作家・新井満氏の手によるもので、曲も、同氏の旧友、川上耕氏の亡き妻、桂子さんを追悼するため、同氏自らが、その詩に曲をつけて歌った作品である。
当初は“私家版CD”としてわずか30枚がプレスされただけだったが、口コミで序々に広がり、全国的に知られたのは2003年8月、朝日新聞「天声人語」に紹介されたことがきっかけ。現在はCDをはじめ関連の出版物も発売され、日本各地でさらに大きな反響と感動を呼び起こしている。
と紹介されている。
明日は詩の全文をご紹介したい・・・・・
作家、作詞作曲家、写真家、環境ビデオのプロデューサー、長野冬季オリンピツク開閉会式イメージ監督など、多方面で活躍中。
1946年新潟市生まれ。上智大学法学部を卒業後、電通に入社。在職中はチーフプロデューサーをつとめた。
小説家としては1988年『尋ね人の時間』で芥川賞受賞。2003年11月に発表した写真詩集『千の風になって』と、その曲をつけ自ら歌唱したCDは現在もロングセラーを続けている。
日本ペンクラブ常任理事として、平和と環境問題を担当。著書多数。
近著には『青春とは』(講談社)、『自由訳般若心経』『自由訳イマジン』動物文学『朱鷺のキンちやん空を飛ぶ』絵本詩集『この街で』などがある。