昨日6日の午前中に宅配便で東京の古書専門店から「長谷川昂彫刻展」の図録が届いた。
昨年暮れにインターネットの古書探索でようやく一冊「長谷川昂彫刻展図録」が見つかり注文していたもの。図録で3,000円、日本橋三越本店1976年の彫刻展の図録だ。
彫刻家長谷川昂先生の作品も少ないが作品集は個展の時の作品図録しかなく、会場へ行った人しか手にはいらない。
整体の仕事の手が空いてその書籍の包装を開けようとしたとき電話が鳴った。「明けましておめでとうございます。長谷川昂の家内でございます」奥様からの電話だった。先生は少しお耳が遠いので詳細なお話は奥様がされる。いつも元日届くようにお贈りしている松山銘菓薄墨羊羹のお礼の電話だった。
今年98歳になられるが来る100歳を記念して三越が記念展を計画しているので今からその作品作りに取り組むようだとの近況もお知らせ頂いた。そして「主人がお話したいそうですから」といわれ長谷川先生が直接お電話に出られた。
氣が舞い上がってしまってどのくらいお話したか覚えていないが随分長い会話になった。先生の作品集を是非作って欲しいともお願いした。本当に夢の中に居るような法悦の時間だった。
その電話が終わったあと先ほど届いた作品集を開いた。その中に『お忙しい事と存じますが御高覧頂ければ幸いに存じます 長谷川昂』 と自筆の案内文が入っていた。このような大切な作品集を先生から贈られて手放す人もいる。